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環境問題解決の一手??ノーベル化学賞受賞・吉野彰さんのリチウムイオン電池とは

写真:つのだよしお/アフロ

10月9日、旭化成名誉フェローの吉野彰さんが、リチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞を受賞することが決定しました。
彼の開発したリチウムイオン電池は、環境問題を解決する一手として注目されています。そんなリチウムイオン電池について今回は紹介したいと思います。

名誉フェロー(めいよフェロー、英: Honorary Fellow)は、学会、大学、企業、研究機関が定める学術称号。意味合いとして名誉研究員と近いが、名誉上級会員と訳されることも多い。類似した職名・称号として、名誉リサーチャー、名誉スカラー等がある(いずれも本項で解説)。
(出典:名誉フェローとは - Weblio辞書

リチウムイオン電池

1次電池

自宅でテレビのリモコンなどに使われる電池は、放電することしかできません。
充電することができないので、一度使ったら捨てることになり、1次電池と呼ばれています。
マンガン乾電池や、アルカリ乾電池、リチウム電池などがこれに当たります。

2次電池

一方のリチウムイオン電池は、放電することはもちろん、充電することができます。
充電することで、くり返し使えるので、2次電池を呼ばれています。蓄電池とも呼ばれます。
鉛電池、ニッケル水素電池がこれに当たります。
リチウムイオン電池は2次電池ですが、リチウム電池は1次電池です。

リチウムイオン電池の活用

リチウムイオン電池には、簡単に以下の5つの特徴があります。

  1. メモリー効果(十分バッテリーが残ってる状態で短時間だけ使用することを繰り返すとバッテリーの容量自体が減ってしまう)が起きにくい。
  2. 寿命が長く、くり返し使える回数が多い。
  3. 放置していると自然に放電する放電量が他の2次電池の5分の1で5%。
  4. 小型化できる。
  5. 急速充電に対応している。

主に携帯やパソコン、電動自動車、ビデオカメラなどに使われています。
まさに、今の時代のIT商品に必要な条件が揃っていますね。

また、「Li-ion」と書いてある表示を見たことがあるでしょうか?
その電池が、リチウムイオン電池です。

太陽光発電の促進

また、近年では太陽光発電で発電した電力を貯めることのできる電池としてさらなる注目を集めています。
太陽光発電などの自然エネルギーを利用した発電では、発電しすぎても電気を貯めることができずにいました。
そこでリチウムイオン電池を使うことで、太陽が出ていない夜の間は、昼の間に蓄えた電力を使うことができるようになりました。
こうすることで、電力供給の不安定性を抑えることができるので、より一層の太陽光などの自然エネルギーによる再生可能のエネルギーの普及につながります。

自動車での2次電池〜なぜ他の2次電池じゃないのか〜

車には今までも2次電池は搭載されていました。車内のエアコンや、エンジンを始動させるときに必要な電源として使われていました。

一方で、電気自動車で使われているのはリチウムイオン電池です。
リチウムイオン電池は、充放電の仕方が他の2次電池と異なるためです。
化学変化を起こさずに充放電できるので、劣化の少ない長持ちな2次電池なのです。

鉛電池と比べて、高い電圧が得られるのでより多くの電力が得られることも特徴です。

新技術全固体電池

リチウムイオン電池の中には、電解液と呼ばれる有機化合物の液体を使っています。
これは、可燃性で熱に弱く、寒さにも弱い。発火してしまったり、あまりに寒いところでは十分に機能しなくなってしまのです。その範囲は、-30℃〜70℃とされています。

この電解液を個体に置き換えたのが「全固体電池」です。
耐熱性もあり、低温にも耐えられる。100℃でも動作可能で、-30℃も実用域です。

その他にも、より急速な充電や小型化が可能になります。

まとめ

応用する分野によっては、かなり環境問題を解決する手立てになっている事がわかります。
技術革新が進むことで、化石燃料で発電したり、車を動かす時代に終りが来るかもしれませんね。
普及すればするほど、施設も充実し、価格自体も下がっていって、さらに普及していくという好循環がもたらされるのもそう遠い未来ではないのかもしれませんね。

参考記事

加速する自動車の電動化、カギを握る「二次電池」の最前線を知る…バッテリージャパン2月28日開幕
実用化目前!全固体電池はそんなにすごいのか?
リチウムイオン二次電池のメリット - オーク株式会社