会議

COP25終了も具体的な合意は先送りに。2020年からのパリ協定の本格始動はどうなる?

cop25

COP25が2019年12月2日 - 2019年12月15日までスペインのマドリードで開催されました。
この会議は、本来チリで開催される予定でした。
しかし、チリの国内情勢が不安定なため、会議開始の4週間前に同国の大統領が会議中止を発表しました。
急遽スペインが会議開催を申し出たため、スペインでの開催が決まったという波乱で始まった会議でした。

COPとは?

COPとは「気候変動枠組条約締約国会議」のことで、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標としています。
1992年に採択された国連気候変動枠組み条約に基づき、196の国と地域が加盟していて、1995年から毎年開催されている会議です。
来年のCOP26はイギリスで開催されることが決まっています。

COP25の焦点の一つ、パリ協定第6条の実施指針の決定

今回の会議の目玉の一つは、COP24で決まらなかったパリ協定第6条(市場メカニズム)の実施指針の交渉でした。
さて、パリ協定第6条(市場メカニズム)とはなんでしょうか?

そもそもパリ協定では、
サステナブルな(持続可能な)発展のために、以下の2点を具体的な数値目標としています。
・世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して2度未満に抑える
・さらに、平均気温上昇を「1.5度未満」を目指す

これを実現するために必要なのが、温室効果ガスの削減です。
温室効果ガスの削減に向けて、各国が自主的に削減目標を作成します。

パリ協定第6条は、
各国が目標を達成するために、自主的に協力することを認めていて、その際のルールを定めています。

COP25ではパリ協定第6条の実施指針は合意に至らず

複数国間での温室効果ガスの削減量をやりとりする詳細なルールについては、以下の点で協議が難航し合意形成には至らなかったです。
・技術的に計算が難しい
・各国の政治的な思惑が絡むため合意形成が困難

具体的な技術的な困難さでいうと、排出削減量の二重計上があります。
こちらの図がわかりやすいです。
ダブルカウント
(引用:WWFジャパン「COP25報告:パリ協定 積み残されたルールの議論が紛糾」

排出可能枠を他国に提供してしまった国が、
ちゃんと自国の排出量を、「本当に自国で排出した量」 + 「排出可能量として他国に提供した量」で報告するのか?ということです。

まとめ

2020年からパリ協定が本格的に始動します。
今回のCOP25では、パリ協定に沿ってCO2の排出量を削減するための具体的な方針が決まることが期待されていました。

しかし実際にはパリ協定第6条の協議はまとまらず、来年からのパリ協定の本格始動に向けて不安が残る結果となりました。
パリ協定第6条の詳細が決まれば、世界的な温暖化対策の取り組みが一層加速すると見られていただけに、残念な感はあります。
しかし国際レベルで取り決めをするとなると関係者が多いため、利害を一致させるのはとても難しそうです。

国際機関で足並みを揃うのを待つのではなく、各国が国レベルでできることをどんどんやっていってくれるといいですね!

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