容器包装ゴミと日本の容器包装リサイクル法、EUの取り組みも
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資源

過剰包装は断ろう!増えるプラスチック製容器包装ごみ、日本の容器包装リサイクル法とEUの取り組み

ゴミが増えてきた

経済発展とゴミの増加

日本の経済は「大量生産・大量消費・大量廃棄」によって発展してきました。そのため、経済の発展と共に廃棄物が増え、結果として廃棄物を埋め立てるための最終処分場が足りなくなる事態が起きてきました。

一般廃棄物の60%は容器包装ゴミ

これら増え続けるゴミを「容器包装」と「それ以外」に分けた場合に、「容器包装」ゴミは全体の60%の容積を占めています。容器包装とは、プラスチックや包装紙、ペットボトルやガラス瓶などの「いれもの」を指します。

増えるプラスチック製容器包装ゴミ

プラスチック製容器包装とは、いわゆる「プラマーク」がついている容器です。主なものに、プリンの入れ物などのプラスチック容器類、調味料などが入ったボトル・チューブ類、レジ袋、玉ねぎを入れているネットなどのその他のものがあります。

このプラスチック製容器包装ゴミは、全体に占めるその容積の割合を増やし続けています。環境省の「容器包装廃棄物の使用・排出実態調査の概要」によると、2006年のプラスチック製容器包装ゴミは全体の39.4%(容積比)でした。しかし、同調査の2021年版では50.4%にまで増加しています。

日本の取り組み例

容器包装リサイクル法

こうした容器包装ゴミの増加をうけて、日本政府は1995年に「容器包装リサイクル法」を制定し、家庭からでる容器包装廃棄物のリサイクルシステムの構築に取り組みました。

容器包装リサイクル法で特徴的なのがその役割分担の仕組みです。従来は、市町村だけが廃棄物処理を行っていました。しかし、容器包装リサイクル法では消費者・市町村・事業者がそれぞれ役割を負っています。つまり、消費者がゴミを分別して出し、市町村がゴミを分別して収集し、事業者がリサイクルをするという役割分担です。(しかし、実際には事業者自身がリサイクルをするのではなく、指定法人にリサイクルを委託し、その費用を負担することでこの役割を果たしています。)

容器リサイクル法の各主体と役割
(出典:「日本容器包装リサイクル協会」)

容器包装リサイクル法改正

容器包装リサイクル法は一定の成果を上げたものの、時が経つにつれて以下のような問題が浮かび上がってきました。

  • 一般廃棄物の廃棄量の高止まり(リサイクルの限界)
  • 行政コストの高まり(分別収集、選別保管への対応による)
  • ただのり事業者の存在(リサイクル義務を果たさない事業者の存在)

こういった問題に対処するために、2006年に改正容器包装リサイクル法が制定されました。その大枠は、以下のようなものでした。

  • 3Rの推進(そもそもゴミを出さないリデュースや、再利用のリユースを促進)
  • 行政コストを事業者から拠出してもらう仕組みをつくる
  • 義務を果たさない業者への罰則強化

EUの新たな取り組み

EUでも容器包装ゴミの削減については対策がなされています。

しかし最近では、一方ではオンラインショッピングの流行で梱包されるものが増えたり、過剰包装がいまだに行われているせいで容器包装ゴミが増えています。そして他方では、サーキュラーエコノミーの観点から資源循環についてより積極的な取り組みを求める声が出ています。

新しい容器包装ゴミ対策

EUでは1994年12月に「包装廃棄物指令」という、加盟国に対して包装廃棄物の発生を抑え、もしくはリサイクルなどを通して資源の循環を促す措置を取ることを求める指令が採択されていました。

しかし、なかなかリサイクルが進まずゴミの量が増大していることから2020年から修正案の検討が始まっています。この検討では、リサイクルが進まない要因を二つに特定しています。一つ目は、リサイクルコストの高さです。そして二つ目は、高品質のリサイクル品が十分な量存在していないことです。

修正案では、上述の要因二つとも「商品設計時にリユースやリサイクルをする観点を取り込む」ことで解決されるとしています。そのため、以下のような規制が検討されています。

  • 全ての包装容器をリサイクルや再利用可能にすることを求める規制
  • リサイクル処理のコストを下げるため、使用可能な素材や素材数を制限する規制
  • 容器包装自体に含まれるリサイクル素材の割合を決める規制

参考