2030年のエネルギーミックスの目標によると、再生可能エネルギーはエネルギー供給の22-24%になっています。
その中でもバイオマス発電は水力・太陽光発電に次ぐシェアである3.7%~4.6%を目指しています。
発電方法 | 供給割合(%) |
水力 | 8.8~9.2 |
太陽光 | 7 |
バイオマス | 3.7~4.6 |
風力 | 1.7 |
地熱 | 1.0~1.1 |
そんなバイオマス発電について今回は見ていきましょう!
エネルギーミックスって何?という方はこちらをご覧ください!
記事全体の流れ
どうやって発電しているのか?
バイオマス発電の原理は実は火力発電とほとんど同じです。
何かを燃やしたり、ガスにしたりしてタービンを回すことで発電をしています。
ただし、再生エネルギーとして注目されているのは、その燃やすものが火力発電とは異なるからです。
火力発電では、燃料は化石資源です。
しかし、バイオマス発電では畜産業で発生する家畜の糞であったり、木材、生ゴミ、植物などを燃やします。
つまり、以下の二点で異なります。
1. 本来であればそのまま捨てられてしまうものを資源として有効利用している点
(出典:みるみるわかるEnergy)
現在生ゴミがどうやって処分されているかはこちらの記事をお読みください。
生ゴミはどうやって処理されているか?江戸時代にはリサイクルしていたものが、現代は焼却している!?
2. カーボンニュートラルとされている点
例えば、木材や植物は資源として活用されるまでは、大気中の二酸化炭素を吸収して、酸素を放出していました。
そして、発電するために燃やされる時は二酸化炭素が排出されます。
この排出される二酸化炭素量は、それまでに吸収していた二酸化炭素量と差し引きゼロになるという考え方なのです。
(出典:みるみるわかるEnergy)
発電に必要な燃料は何か?
バイオマスの燃料は以下のように分類されています。
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「バイオマス発電」)
どれくらい発電しているのか?
バイオマス発電の割合は徐々に増えてはいるものの、2016年度では発電比率は全体の1.7%にとどまっています。
以下のグラフは、再生可能エネルギーの発電割合と、原子力発電の発電割合を示した図です。
緑がバイオマス発電の割合を示しています。
徐々に緑の面積が大きくなっているのがわかります。
(出典:環境エネルギー政策研究所「1.2 日本と世界のエネルギー」)
まとめ
バイオマス発電は、未活用の資源から発電できたり、他の再生可能エネルギー同様にクリーンなエネルギー源としてとても期待ができそうです。
以下の二点を比較した表が以下の通りです。
- 2016年のバイオマス発電の割合
- 2030年にバイオマス発電の目標とされている割合
2016年度 | 2030年の目標 | |
再生可能エネルギーの割合 | 14.8% | 22-24% |
バイオマス発電の割合 | 1.7% | 3.7-4.6% |
再生可能エネルギーに占めるバイオマスの割合 | 11.4% | 12.2-19.1% |
2030年に向けて、かなり野心的な目標設定になっているのがわかると思います。
この目標達成に向けて、障害となっているのは何かについて今後調べたいと思います。