sdgs-16-平和と公正をすべての人に
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SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」の意味や取り組みをわかりやすく解説

SDGsの目標16として掲げられているのは、「平和と公正をすべての人に」です。この目標に込められた意味と、誰もが望む平和と公正を目標としなければいけない背景、目標達成に向けて行われている取り組みなどをわかりやすく解説していきます。目標16「平和と公正をすべての人に」のことを深く理解して、未来の地球を良くするために何が出来るのかを考えましょう。

目標16「平和と公正をすべての人に」の持つ意味と背景

SDGsで目標16に掲げられている「平和と公正をすべての人に」の持つ意味とは、誰もが安心して暮らせる平和な社会、公正な司法制度の基ですべての人が暮らす社会をつくるということです。日本は、法治国家であり安全な社会ですから、それが実現できていると思う人もいるでしょうが、世界に目を向けるとそうではないことがわかります。戦争や内戦などの大きな悲劇に加えて、差別や虐待・搾取などの被害により苦しんでいる人が少なくありません。そういった状況を変えるためにも、世界中の人々が協力して社会を変えようというのが、「平和と公正をすべての人に」の背景にあるものです。

世界の現状を確認しよう

「平和と公正をすべての人に」を実現させたいのであれば、現状がどうなっているのかを確認しましょう。現状の確認をすることで、解決するべき課題は何かを明らかにできます。まず平和を脅かすものの代表格が、紛争・戦争・内戦などの争いです。規模や争う相手によって呼び方は異なる争いにより、多くの兵士が命を落としますし、民間人の犠牲も少なくありません。争いに巻き込まれたくない人々は、難民となり住み慣れた地を離れることになるでしょう。しかし、難民として平和な地に逃れても、差別や迫害を受ける可能性があります。また、仕事や住むところを巡って現地の住民と衝突することもあり、平和な日々は簡単に手に入りません。

物理的な影響だけでなく精神的な影響も心配です。戦地で壮絶な光景を目にした兵士はPTSDを抱えることになりますし、家族や友人・知人を失った人の悲しみは容易に癒やす事ができません。深い悲しみが、相手を憎む気持ちへと変われば将来的に報復が行われ、再び戦火が襲うことになるでしょう。そうしたことを繰り返していると、平和はますます遠のきます。

次に公正が脅かされるケースですが、例えば司法や法執行機関が腐敗している場合には法がまともに機能しません。本来ならば、司法や法執行機関というのは、法のもとで中立の立場を取るべきものです。しかしながら、一部の権力者の意向を聞き入れたり、賄賂を渡した相手の違法行為に目をつぶったりすれば、社会には様々な犯罪が横行することになります。結果として、権力がなく賄賂も渡せない弱者は、法によって助けられるどころか虐げられる結果となるでしょう。

無戸籍の子供というのも、公正さを失うケースの一つです。無戸籍はアフリカのサハラ以南の国に住む子供に多いのですが、親が出生届を出すことの意味を理解していないことで、法的には子供が存在しないことになっています。無戸籍となれば、社会的なサービスを受けられませんし、法の認める権利も持っていません。そのため、無戸籍の子供が児童労働に駆り出され搾取されたり、奴隷のように扱われ暴力を受ける日々に苦しむことになります。このような過酷な状況に加えて、医療も満足に受けられず、食事も育ち盛りの子供に必要な栄養を摂れないとなれば、無戸籍の子供の死亡率が高まるのは当然です。

目標16「平和と公正をすべての人に」を達成するために必要な取り組み

世界の現状が、目標16「平和と公正をすべての人に」と離れていることを確認できれば、必要な取り組みが見えてきます。その取組をわかりやすくまとめると、戦争・紛争・内戦を防ぐためには、根本的な原因である貧困・飢餓などの解決が必要となるでしょう。そこで持続可能な産業を盛り上げたり、インフラの整備を手伝ったり農業技術を教えたりすることが効果的です。差別や迫害による争いに対しては、人権を尊重することの重要性を理解してもらうなどの働きかけにより、人々の意識を変えていく試みをすると良いでしょう。

争いにより生まれた難民の苦境を救うための取り組みとは、生活に必要な資金や物資の援助、住む所や医療の提供などを手厚くすることです。これまでも難民支援は行われていますが、十分なレベルとは言えず一層努力しなければいけません。それと同時に、受け入れる国の人々が難民への差別意識を持たないように呼びかけること、仕事や住む所を難民に奪われるのではないかという危機感を解く取り組みが求められます。

司法や法執行機関の腐敗については、腐敗防止の枠組みをつくることが求められます。腐敗防止の枠組みは、政治家が骨格となる腐敗防止の法律をつくった上で、贈賄行為を監視する機関を設立したり、腐敗防止の法律に違反した役人や企業を速やかに処罰できるようにしておくことが効果的です。

無戸籍の子供のように法の庇護を受けられない人たちへの取り組みは、まず出生届を出すことの重要性を親に説明すること、書類の提出がしやすいように窓口を増やすことなどが考えられます。さらに法的な問題を抱えていても、貧しくて弁護士に相談できない人のために、無償で法律相談ができる窓口を設置したり、安くインターネットを使えるようにして法律のことを自分でも調べられるようにすると良いでしょう。

日本でできることは何か

「平和と公正をすべての人に」は、日本にあまり関係がないと思うかもしれません。しかし、現実には虐待やDVを受けている弱者は少なくありませんし、無戸籍の子供も意外と多いです。そういった人たちを救う取り組みが必要です。そこで身近で出来ることは何かというと、虐待やDVを受ける人を救う支援団体に寄付をしたり、虐待やDVを受けている可能性がある人を見かけたら見て見ぬふりをするのではなく通報したりしましょう。

正しく活動をするためには、知識も必要です。戦争によって難民となった人たちのことを書いた書籍を読んだり、虐待やDVのことを解説したWEBサイトを調べたりすることも役立ちます。その上でいわれなき差別や偏見で悩む人がいないように、周囲の人たちに正しい情報を提供することも個人でできることです。

また、社会を変えるためには政治を変える努力も必要です。選挙のときには、「平和と公正をすべての人に」を真剣に考えてくれる政治家に投票をしましょう。もし、理想的な政治家がいないのであれば、自ら立候補してみるのも一つの方法です。

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