sdgs-4-質の高い教育をみんなに
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SDGs4番目の目標は「教育」がテーマ!「質の高い教育をみんなに」の現状や取り組み事例は?

後世に暮らしやすい世の中を繋いでいくための「SDGs(持続可能な開発目標)」は、日本のみならず世界規模で推進されている運動です。あらゆる観点から世界の在り方を見直す取り組みとなっており、目標の数は17個にも及びます。そのうち、4番目の目標として掲げられているのが「教育」についてです。今回はSDGsにおける4番目の目標について掘り下げてみましょう。

「質の高い教育をみんなに」

SDGsの4番目の目標とは

SDGsに掲げられた目標のうち4番目に据えられているのは「質の高い教育をみんなに」というものです。正確には「全ての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」と定義付けられているので覚えておきましょう。この目標では男女間や貧富の差を是正する事を前提として、10個の具体的なターゲットが設定されています。特に様々な理由から教育を受ける事が出来ない子どもや女性への教育機会確保に積極的です。

目標として設定された背景

2012年、当時の国連事務総長パン・ギムンはGEFI(グローバル・エデュケーション・ファースト・イニシアチブ)と呼ばれる教育に必要性を説いた枠組みを発表しています。GEFIでは質の高い教育がその人の人生や社会に及ぼす影響を6つの具体例で提示されていました。「1年間の学校教育は収入の10%増加に関連する」「低所得国のすべての学生たちが基礎的な読解力を見つけて学校を卒業できれば、1億7100人が貧困から抜け出すことが出来る」などがその一例です。教育が社会に与える影響は2015年にSDGsが国連で採択される以前から認識されており、持続可能な開発目標における重要事項として盛り込まれる運びとなりました。

教育が行き届かない事による弊害とは

教育が行き届かない事で予想される弊害としては、まず識字率の低下が挙げられます。文字の読み書きが出来なければ情報収集や危険察知に支障を来たすため、子どもの死亡率増加に繋がってしまうでしょう。数字や計算についての知識が身に付いていなければ、普段の買い物で会計を済ませる事もままなりません。こうした基本的な学力が備わっていないと安定した収入を得るための仕事に就きにくくなり、犯罪率の上昇も懸念されます。SDGsは平等かつ質の高い教育によってこうした弊害を防ぐのです。

世界や日本の実情

何故教育を受けられない人が溢れてしまうのか

教育を受けられない事には様々な理由があるため、どれか1つを解決すれば良いという訳ではありません。例えばその最たるものとされているのが「貧困」です。教育機関が配置されていたとしても学費を払う事が出来ず、学校に行かず働きに出ているという子どもは少なくありません。国家規模で財政が芳しくない地域では十分な数の教育機関を設置出来ず、「子どもが通える範囲に学校がない」というケースもあります。その他にも「病気の蔓延」「戦争」「女性差別」「教員不足」といった理由も根深い問題として存在しているのです。SDGsによる継続的な取り組みにより、これらの問題を根本から解決していく姿勢が求められています。

世界の実情

世界中で小学校に通えていない子どもの人口は5900万人以上とされています。さらに2018年にユニセフが公表した報告書によると、世界で学校に通えていない5歳~17歳の人口はおよそ3億300万人にもおよんでいました。学校に通う事が出来たとしても、教員や教材不足によって十分な教育が行き届いていない子どもも1億3000万人いると言われています。世界では特に自然災害や戦争・紛争によって教育を受けられない子どもが多いのが実情です。

日本の実情

一見、十分な教育環境が整っているように思える日本でも教育問題は少なくありません。日本の教育では急速に進むIT化とグローバル化に対応する人材の育成が喫緊の課題となっています。しかし教員の待遇が改善されない、少子高齢化で担い手の母数が減少しているといった理由から人材確保が間に合っていません。さらにいじめや不登校への対策が不十分であるなどの指摘もあり、日本でもSDGsの教育目標を達成するための努力・取り組みはまだまだ必要とされています。

取り組み事例や個人でも出来る事

組織規模での取り組み事例

SDGsは世界共通の認識であり、日本でも様々な企業・自治体が積極的に取り組んでいます。例えば電子機器メーカーとして有名なパナソニックでは電力供給が不安定なカンボジアやミャンマーにソーラー発電システムを提供、楽器メーカーのヤマハはインドやベトナムを中心に音楽教育パッケージを提供しているのです。山口県宇部市ではIT・英語・環境など先進教育を積極的に子どもたちへ提供し、次世代の担い手を育てています。

個人で出来る事とは

SDGsは国家・企業・自治体といった大きな組織だけに関係する取り組みではありません。個々人が意識的に取り組む事で初めて実現可能であるとされています。「質の高い教育をみんなに」という目標を達成するために個人で出来るのは、まず「興味を持ち理解を深める」という事でしょう。ニュースや雑誌などで世界情勢に目を向けて、世の中の教育事情がどのような状況に置かれているのかを知る事が大切です。余力があれば外国語を習得し、特定の国について文化や歴史を学ぶのも良いでしょう。

また、分かりやすい取り組みとしては募金や寄附なども挙げられます。ただし、募金や寄附はあくまで余裕のある範囲で行う事が重要です。募金の金額は100円や1000円も構いません。寄附するのは手元で不要になった書籍などが良いでしょう。募金や寄附を受け付けている適切な窓口を見つけたら興味を持ってみてください。

SDGsに無関係な人はいない!まずは興味・関心を持って教育問題に接してみよう

教育に関する問題は未来の担い手である子どもたちに大きな影響を及ぼします。ひいては国家規模・世界規模の問題として顕在化していくため、大人が個々人で出来る事に取り組む姿勢が重要になると言えるでしょう。「質の高い教育をみんなに」という目標は簡単に達成出来るものではありません。だからこそ、今一度世界や日本の実情に関心を持って理解を深めるところから始めていきましょう。

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