愛知県のSDGsの目標
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愛知県とSDGsの関係を紹介!愛知県と名古屋市の取り組みもくわしく

SDGsの概要や目標について

SDGsの取り組みをより理解するためには、SDGsそのものについての理解が不可欠です。ここでは、SDGsの概要や目標・ターゲットについて解説します。

SDGsとは

SDGsとは、2015年に国連サミットで採択された国連加盟国が2030年までに達成すべき具体的な目標のことです。「Sustainable Development Goals」の略称で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。世界各国には、さまざまな国があり、それぞれで状況や環境、文化などが異なり、気候変動や感染症、戦争や紛争などの問題で貧困に苦しむ国も少なくありません。先進国では、さらなる格差の拡大も懸念されており、地球に住む人たちが各問題や課題の解決のために共通認識を持ちながら同じ方向へと進むことが重要となります。そのための取り組みを推進する目的で取りまとめられたのが、SDGsです。

SDGsの目標とターゲット

SDGsでは、具体的に17の目標(ゴール)が定められています。例えば「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「質の高い教育をみんなに」といった具合です。環境に関しては、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」などがあります。少々抽象的な表現ですが、これらの各目標に対して169の詳細なターゲットが設けられているのが特徴です。さらに、それぞれのターゲットに対して数値や指標が230以上定められています。この数値目標を達成することで、17の目標の達成が見込まれる仕組みです。

愛知県の特性やSDGsの体制について

日本でも、SDGsという言葉を頻繁に聞くようになり、国全体だけでなく各自治体や民間企業も独自にSDGsの取り組みを始めているのが現状です。SDGsは、各国や各地域の状況・特性によって取り組みに違いが見られます。ここでは、愛知県の地域特性やSDGsを推進するための体制づくりを紹介します。

愛知県の地域特性

愛知県は、名古屋市を中心に多くの人口を抱える三大都市圏の一つとなる地方自治体です。県内の約4割の土地は森林が占め、海にも接するなど自然にも恵まれたエリアとなっています。高齢化率は、全国的にまだ高くはありませんが、他の地域同様に高齢化が急速に進行する見込みです。経済規模は非常に大きく、県内総生産は全国第2位、製造品出荷額等や輸出額は全国1位を誇っています。これらは、SDGsの取り組みのなかでも重要項目に当てはまるものです。愛知県は、さらに高い目標を設定し取り組みを進めています。

愛知県民のSDGsへの理解度

SDGsは、国や自治体などの組織のみで達成できるものではありません。多くの人が理解したうえで、積極的な活動が求められます。愛知県が実施した調査によると「SDGsという言葉を聞いたことがある」と回答した人の割合は、2019年が25%でした。しかし、2021年には71.1%にまで上昇しています。そのうち「SDGsの内容をよく知っている」「SDGsの内容をある程度知っている」と回答した人の割合は、あわせて42.2%(2021年)でした。愛知県民の多くがSDGsへの理解を深めている実態がうかがえます。

愛知県のSDGs推進体制

愛知県では、SDGs以外のさまざまな計画を策定・実施し、それらとSDGsとをつなぐことで県全体の推進を示しています。例えば、SGDsの理念が反映されているのは以下のようなものです。

・あいちビジョン2030
・第2期愛知県まち・ひと・しごと創生総合戦略
・第5次愛知県環境基本計画 など

食い違いが生じないように、一部取り組みとの整合性も図りながらの推進を宣言しています。また、2019年には「愛知県SDGs推進本部」設置しました。知事をトップに据えて、各事務局や警察本部などとの連携や調整の機能も強めています。さらに、県内の市町村や大学、NPOや企業などとの連携も図りながら横断的な取り組みも推進中です。

愛知県のSDGs計画と具体的な取り組み

愛知県は、2019年に内閣府から「SDGs未来都市」に選定され、独自の取り組みを加速させています。それに伴い、「愛知県SDGs未来都市計画」を策定しました。最初に策定したこの計画は、2021年度に終了しているため、2022年に改めて「愛知県SDGs未来都市計画(第2期)」を策定し公表しています。ここでは、そのなかから各分野における具体的な目標や取り組みを紹介します。

経済

経済に関しては、すでに国内トップを誇る製造品出荷額等の全国シェアをさらに伸ばすための取り組みを行っています。例えば、イノベーションが期待できるスタートアップ創出の拠点となる「STATION Ai」計画などです。自動車や航空宇宙産業、ロボット産業など次世代を担う産業形態も推進することで、製造品出荷額等の全国シェアを14.9%(2019年)から15.5%程度(2030年)にアップさせることを目指しています。

また、スタートアップ創出に焦点を当てた目標として掲げられるのが「スタートアップとさまざまなプレーヤー間の共創による新規事業開発件数」です。45件(2020年度)であった件数を、毎年50件(2024年度)を目指すとしています。そのための取り組みとして、起業家発掘のためのイベントの開催、創業支援の実施などを行っているのが現状です。さらに、革新的技術等の社会実装の推進目標として「自動運転分野での社会実装件数」を挙げています。

2020年度は1件でしたが、2025年度のKPIとしての設定は累計3件です。愛知県では、KPI達成すべくIoT技術などを活用した実証実験を実施しています。このIoT技術は、介護やリハビリの支援ロボットにも活用され、さらなる支援にも取組中です。

社会

高齢化が予測される愛知県の社会分野で力を入れているのが、若者や女性の活躍促進です。2021年に4万1,000人いた25〜44歳の完全失業者数を2025年には2万5000人以下とする目標を掲げています。そのための取り組みが、「ヤング・ジョブ・あいち」や「あいち就職氷河期世代活躍支援プラットフォーム」などです。若年求職者と求人企業とのマッチングを図り、官民一体となった取り組みを推し進めています。

また、女性の活躍促進に関しては「管理的職業従事者に占める女性の割合」を2017年の13.5%から2025年には20%となるよう目標を設定。達成のために「あいち女性の活躍促進プロジェクトチーム」を設置したり「女性の活躍促進サミット」を開催したりするなど積極的な動きを見せています。同時に、高齢者や障害のある人、外国人の活躍を促進するための取り組みも実施中です。

環境

SDGsのなかでも、世界的に注目度が高く積極的な取り組みが期待されているのが環境分野です。愛知県では、2030年度の「温室効果ガス総排出量の削減」の目標を、2013年度比で26%減と設定しています。2018年度は、2013年度比で3.5%減らしていますが、さらにその取り組みを加速していく予定です。ただし、温室効果ガス総排出量の削減目標については国のカーボンニュートラル宣言などの影響を受けるため、今後見直される可能性があります。

環境に関連した自動車産業については、「EV・PHV・FCVの新車販売割合」を、2018年度の1.4%から2030年度には30%へと増加させるとして目標を設定しています。それに伴い、「水素ステーションの県内整備基数」も、35基(2020年度)から累計で100基(2025年度)の設置を目標として設定。愛知県独自のEV・PHV・FCVに対する自動車税課税免除制度を実施するなど、目標達成のために積極的に取り組んでいます。

名古屋市のSDGsへの取り組み

愛知県とは別に、名古屋市も2019年に内閣府より「SDGs未来都市」の選定を受けています。それに伴い、「名古屋市SDGs未来都市計画」を策定・公表。そのなかで、例えば経済分野では「拠点におけるイノベーション創出件数」を、46件(2020年度)から累計120件(2024年度)を目指すことなどが記されています。また、「企業誘致件数」は8件(2020年度)から累計で45件(2024年度)を目標として設定。さらに「女性の活躍推進企業認定・認証数」は、2020年度の155社から2024年度までの累計で200社を目指すとしています。具体的な取り組みとしては、イノベーション拠点の運営、経済団体などとの連携、オフィスや研究施設を開設する企業への一部助成などです。

社会分野では、最先端技術を盛り込んだ総合交通計画の策定による利便性の確保を図り、リニア開業などに伴う公示地価の上昇も目指しています。最先端モビリティ都市の実現に向けた取り組みに積極的な点が名古屋市の特徴です。環境分野に関しては、「太陽光発電設備の導入容量」を増加させるため、太陽光発電設備や再生可能エネルギーの導入を促進させる取り組みを行っています。特に、環境へ配慮した取り組みを行う事業所を「なごやSDGsグリーンパートナーズ」に認定し、そうした事業者に対してサポートを行うなど、民間への環境行動の促進にも取り組んでいます。

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