フェアトレード
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SDGsとフェアトレードとの関係性とは?フェアトレードの意味や取り組みをSDGsとともに解説!

2030年までに持続可能でより良い世界を目指すために国連総会で設定されたSDGs。SDGsを実行するために、フェアトレードが重要な役割を果たします。SDGsでは17のゴールが設定されており、フェアトレードを行うことでSDGsが掲げる目標に近づくことが可能です。ここでは、フェアトレードの意味や取り組みをSDGsとの関係性を明らかにしながら詳しく解説します。

フェアトレードとは

フェアトレードとは、「公平な貿易」を意味する英語です。発展途上国と貿易を行う時に、公正な取引を行い、発展途上国の人々の生活を助けることをフェアトレードと呼びます。では、フェアなトレードとはどのようなことでしょうか。植民地時代から植民地では、安い労働力を使ったプランテーションを作り、綿花やサトウキビなどを大量に生産しては大きな利益を得ていました。この利益は植民地を支配する側だけであり、現地の労働者や国にはその利益は配分されていません。

植民地時代が終わっても、輸入する側と生産する側の立場はフェアではない関係が続いているのが現状です。輸入する側は、安く農作物や製品を入手できて利益を得ているのにも関わらず、発展途上国の労働者は安い賃金で雇用され国も貧しいまま。そんな状況を打破しようと始まったのが、1940代のプエルトリコでした。アメリカのNGOがプエルトリコで生産されている手工芸品を適正な価格で輸入し、現地の人を支援したのです。この取り組みが全世界に広まり、フェアトレードの商品が多く開発されることになります。フェアトレードで扱われるのは、工芸品のほか、バナナやチョコレート、コーヒーなどスーパーでも購入できる商品も増加するようになりました。

フェアトレードに取り組む国際フェアトレード連盟と国際フェアトレードラベル機構が設立され、フェアトレード製品の普及や世界共通の認証ラベルで基準を明確にする取り組みが行われています。フェアトレードには、経済的、社会的、環境的な基準が設定されているのが特徴です。経済的基準では、生産者に対して価格の保証をすると同時に、現地の社会を助けるためにプラスしてお金を支払うフェアトレード・プレミアムがあります。フェアトレード・プレミアムにより、現地では新たに学校が建てられるなど社会的なサポートが可能です。社会的基準では、子供の労働を禁止し、1日8時間労働など労働者を守る基準が設定されています。環境的基準は、農薬の使用制限などを行い環境を守るための方針です。国際フェアトレード基準の原則を守ることで、適正なフェアトレード商品が生まれ、発展途上国の発展に寄与しています。

フェアトレードとSDGsの関係性

フェアトレードとSDGsの関係はどのようなものでしょうか。SDGsには17の目標がありますが、それぞれにフェアトレードが深く関わってきます。ここでは、17項目の中で特にフェアトレードとSDGsの関係がわかる項目を紹介しましょう。

フェアトレードは貧困問題に取り組む貿易パートナーシップであり、現地の生産者と労働者の生活と権利を保障するものであるという定義がなされています。「貧困をなくす」という目標に対しては、フェアトレードを行うことで貧困問題の解決が可能です。発展途上国では、教育の機会がない子供たちが多くいます。「質の高い教育をみんなに」の目標に対し、フェアトレードが発展途上国の人々の自立を促し、教育を促進。発展途上国にフェアトレードの資金で学校教育施設が建てられることから、教育機会の提供にフェアトレードが貢献します。

発展途上国ではまだまだ女性の地位が低く、仕事の機会も少ないことからフェアトレードが女性の地位向上に寄与しています。「ジェンダー平等を実現しよう」の目標には、女性もフェアトレードによって働く機会を得たり、対等な支払いがなされたりすることがポイントです。フェアトレードが始まったきっかけになったのが、人や国の不平等。「人や国の不平等をなくそう」の目標では、不平等をもたらしている貿易制度をフェアトレードによって改革が可能です。「作る責任使う責任」の目標は、先進国の人々の意識を変える目標でもあります。消費者が持続可能な生産消費形態を選ぶと共に、発展途上国から商品を輸入する人も現地の生活や環境を考えて商品を生産することが重要です。発展途上国では、大量生産や安い農薬の使用などで土地がやせたり、砂漠化しているところがあります。SDGsの中で特に悪化する環境が問題になっていますが、「気候変動に具体的な対策を」の目標では、フェアトレードが持続可能な農業生産を推進して、環境問題の悪化を食い止めることが可能です。

フェアトレードの取り組み

日本でも、フェアトレードに取り組む企業が増えてきました。安価で輸入商品が購入できる裏側には、途上国の安い賃金や過酷な労働がもとになっていることが多いです。このような貿易の不平等を改善するために生まれたフェアトレード製品は、発展途上国の支援と環境問題への取り組みにも関わることからSDGsを意識している消費者に選ばれています。ここでは各企業がどのようなフェアトレードに取り組んでいるのかを紹介します。

イオン株式会社は、自然環境の持続化と発展途上国の継続的な支援を実現するため、多くのフェアトレード製品を販売しています。原料として使われるカカオが国際フェアトレード原料調達ラベルの認証を受けているものや輸出入から製造加工までが国際フェアトレードラベル機構の認証を受けたジャムまで幅広い商品を製造、販売しています。自社ブランドで販売するカカオは全て持続可能性の裏付けのあるものにすることを目指しており、グループ企業にもその流れは拡大中。SDGsやフェアトレードを実行するために継続的な取り組みを行っている企業のひとつです。

スターバックスコーヒーでは、米国内で最大のフェアトレードコーヒー購入会社です。倫理的な材料調達を達成するために、店頭で提供される99%のコーヒーをフェアトレードやC.A.F.E.プラクティスなどの基準をクリアしたものを購入しています。また、米国内ではエスプレッソビバレッジを100%フェアトレードコーヒーに切り替えるなどの取り組みが行われてきました。スターバックスジャパン株式会社でも毎月20日をフェアトレードの日としており、イベントを通じて消費者にフェアトレードを紹介し、フェアトレードの重要性を訴えています。