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再エネ 太陽光発電

電気代をお得に!PPAなら再エネ賦課金は免除される

近ごろ電気代の値上がりが続いています。2023年4月にはさらに電気代が上がることも決まっています。この電気代の値上がりには、上がり続けている再エネ賦課金の負担額が大きく影響を与えています。

そこで、電気代をお得にする方法としてPPA方式での太陽光発電の導入があります。

この記事では、以下のポイントについて説明していきます。

  • そもそも再エネ賦課金とは何か?
  • 再エネ賦課金と電気代の関係
  • PPA方式の種類の紹介
  • オンサイトPPAを導入するメリット

再エネ賦課金とは?

再エネ賦課金とは、国が再生可能エネルギーの導入を進めるために、その資金源として広く電気の利用者に課している賦課金のことです。この再生可能エネルギーの導入を促進する制度を「固定価格買取制度」と言います。

固定価格買取制度とは、再エネ由来の電力を電力会社が一定価格で一定期間購入することを国が約束する制度です。

再エネ賦課金はどんな時に課されるのか

再エネ賦課金は電気料金の一部として、電力の使用量に比例して課されています。再エネ特措法では「小売電気事業者等は、…電気の使用者に対し、…電気の供給の対価の一部として、賦課金を支払うべきことを請求することができる。」と定められています。つまり、小売電気事業者から電気を購入している場合に、再エネ賦課金の支払いが必要になるということです。

電気料金は上昇していて、再エネ賦課金の割合も上昇している

再エネ賦課金の単価は、経済産業大臣によって毎年度決定されています。そして、その再エネ賦課金単価は2012年の開始時から年々上昇していて、電気料金全体に占める割合も同様に上昇傾向です。詳細を示したのが以下の2つのグラフです。

再エネ賦課金の推移
(出典:東京電力ホールディングスから筆者作成 https://www.tepco.co.jp/corporateinfo/illustrated/charge/1253678_6290.html

全国平均の電気料金(低圧電灯)と再エネ賦課金の割合 (2)
(出典:東京電力ホールディングスと新電力ネットから筆者作成 https://pps-net.org/unit#、https://www.tepco.co.jp/corporateinfo/illustrated/charge/1253678_6290.html

一般家庭で使われる低圧電灯による電気料金と再エネ賦課金の単価が上がっているのがわかります。また電気料金に占める賦課金の割合は、電力自由化が始まった2016年は9.85%でしたが、毎年少しずつ上昇していて、2021年では13.66%まで上昇していることがわかります。

さて、ここまでで「再エネ賦課金の単価」とそれが「電気料金に占める割合」が上昇していることがわかりました。それでは、負担が増えつつある再エネ賦課金を回避する方法はあるのでしょうか。

オンサイトPPAは再エネ賦課金が免除される

再エネ賦課金が課されない電気使用方法の一つに、太陽光発電のオンサイトPPAを導入するという方法があります。

オンサイトPPAでは、自家消費目的で発電し、電力を使用します。つまり、再エネ賦課金の徴収対象である「小売電気事業者から供給された電気」ではありません。そのため、再エネ賦課金の徴収対象ではないのです。

PPAには2種類ある

PPAとは、電力購入契約の略称で、最近注目されている太陽光発電の導入形態です。PPAには二つの種類があって、それぞれ「オンサイトPPA」と「オフサイトPPA」と呼ばれています。

オンサイトPPAのメリットとデメリット

オンサイトPPAのメリットとデメリットは、以下の記事に詳細をまとめました。

オンサイトPPAの料金と電力価格の比較

オンサイトPPAでは、電力の需要家はPPA事業者に定額の電力価格を支払います。そこで気になるのが、PPAと通常の電力価格はどちらが安いのかという点です。

電力価格は使う種類や契約によって異なるため、一概には言えません。しかし、大規模な電力を必要とした施設や工場以外では、オンサイトPPAの電力価格の方が安い可能性が高いです。

2021年11月に公益財団法人自然エネルギー財団が発表した「日本のコーポレートPPA 契約形態、コスト、先進事例」によると、2021年に契約されたPPAは平均的に「10円 / kWh」で価格が設定されたと考えられるようです。それに対して、大規模電力利用者が使う「特別高圧」は「10円 / kWh」、中小規模の工場などで利用されている「高圧」は「14円 / kWh」でした。また、一般家庭が使う「低圧電灯」は「21.2円 / kWh」です。つまり、一般的には「特別高圧」以外の利用者にとっては、PPAの方が電力価格が安いということです。

2021年度の平均的な電気料金の電圧別比較
(出典:東京電力ホールディングスと自然エネルギー財団から筆者作成 https://www.renewable-ei.org/pdfdownload/activities/REI_JPcorpPPA2021.pdfhttps://www.tepco.co.jp/corporateinfo/illustrated/charge/1253678_6290.html

また現段階の数字でみた時に電気代を抑えられる以外にも、オンサイトPPAには長期的なメリットがあると考えられます。それは、オンサイトPPAでは電力価格が定額である点です。なぜなら通常の電力価格が上昇を続けているので、今後オンサイトPPAと通常の電力価格の差がより一層広がっていく可能性が考えられるためです。

オフサイトPPAは再エネ賦課金が免除されない

オフサイトPPAの特徴は、大規模な再エネ導入を行いやすい点です。なぜなら、供給される電力は敷地外の設備で発電されるため、再エネ導入に対してスペースによる制限がないためです。

オフサイトPPAでは、オンサイトPPAと同様に電力需要家が発電事業者と電力購入契約を結びますが、オンサイトPPAと違い購入する電力は電力需要家の敷地外の設備で発電されます。

しかし、オフサイトPPAでは再エネ賦課金は免除されません。つまり、通常の電気使用と同様に、再エネ賦課金を含めた金額を支払う必要があります。なぜなら、供給される電力は送電線を利用して届けられるので、再エネ特措法の「小売電気事業者から供給された電力」に該当するためです。

まとめ

「再エネ賦課金の単価」と「電気料金に占める再エネ賦課金の割合」が上昇を続けていることがわかりました。また、そんな負担が大きくなりつつある再エネ賦課金を回避する方法としてオンサイトPPAの導入が有効であることも確認できました。

ここまで読んでくださった方も、大きくなる電気代と再エネ賦課金によるコスト負担を軽減する方法として、オンサイトPPAの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

参考