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再エネ 太陽光発電

オンサイトPPAなら燃料調整費の支払いが不要に!

最近「電気料金が高くなった」という声をよく聞くようになりました。その一つの要因に「燃料費調整額」の上昇があります。

この記事では、「燃料費調整額」が電気代に与える影響と対策について解説していきます。「燃料費調整額」を知ることで、高い電気料金から解放されましょう。

オンサイトPPAでは燃料費調整額の支払いは不要

燃料費調整額とは「燃料費調整制度」と呼ばれる制度により電気料金の請求に含まれる項目の1つです。

通常の電気料金にはこの燃料費調整額が含まれています。しかし、オンサイトPPAであれば燃料費調整額の支払いを回避することができます。

オンサイトPPAとは、初期費用とメンテナンス費用をかけずに太陽光発電を導入する最近注目されている方法です。

オンサイトPPAの詳細やメリット、デメリットは以下の記事で詳細を確認できます。
https://lo-cabo.com/solar-ppa-merit-demerit/

オンサイトPPA
(出典:環境省. 「再生可能エネルギー導入方法」.https://ondankataisaku.env.go.jp/re-start/howto/03/.)

燃料費調整額は電気料金と一緒に徴収されている

燃料費調整額とは、燃料価格の変化を毎月の電気料金に反映させるための費用です。

燃料費を調整する必要があるのは、燃料価格の高騰時に電力会社の経営が圧迫されないようにするためです。

電気を作るための燃料価格は頻繁に変動しています。なぜなら、日本は燃料の多くを輸入に頼っているため、その価格が輸入先の国々の情勢や世界経済の影響、為替の状況といった多くの要素から影響を受けるためです。そのため燃料費調整制度によって、燃料費調整額を算定し、毎月の電気料金に反映させています。

電気料金の内訳

月々の電気料金は、下記の3つの要素で構成されています。

電気料金の内訳
(出典:資源エネルギー庁. 「月々の電気料金の内訳」.https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/stracture/spec.html.)

料金項目についての説明

燃料費調整額は、電力量料金の項目にある「燃料費調整単価×1ヶ月の使用電気量」のことを言います。「燃料費調整単価」は燃料の価格変動を反映した金額が設定されます。そして、その単価を使用した電力量に応じて支払います。
燃料費調整額とは

燃料費調整額の算定

燃料費調整単価は、下記を元に算定されます。また、単価は毎月見直し、2ヶ月後に電気料金に反映されます。

・基準燃料価格:会社ごとに定めている金額
・平均燃料価格:3ヶ月間の貿易統計価格(実績)を元に算定

平均燃料価格が基準燃料価格を上回った場合は電気料金に加算され、下回った場合は電気料金から差し引かれます。

基準燃料価格は会社により異なるため、燃料費調整額も会社により異なります。

電気料金への反映イメージ
(出典:中部電力ミライズ. 「個人(低圧)のお客様」.https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/contract/fuelcost/low/index.html

燃料費調整額は上昇傾向にある

近年は燃料価格の高騰により燃料費調整額が上昇しており、電気代が上がる一因となっています。

ここで中部電力の例として、燃料費調整額を決定する際の燃料費調整単価の推移を見てみます。

燃料費調整単価の推移
(中部電力ミライズ. 「燃料費調整単価」https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/contract/fuelcost/unitprice/index.htmlより筆者作成)

上記のグラフから、燃料費調整単価は上昇傾向であることがわかります。2022年2月まではマイナス調整されていましたが、2022年3月以降はプラス調整に転じています。

ではここで、上記データを元に実際の電気料金がどのように変わってくるのかを考えてみましょう。例えば、分かりやすい数値で1ヶ月の使用電力量が1,000kwhとした場合の比較をしてみます。

電気代計算例

使用する電気量などの燃料費調整単価以外が全て同じと仮定した場合、燃料費調整単価の違いにより最終的な電気代の支払いに11,530円の差が生じます。このことから、燃料費調整額が電気料金に与える影響は決して少なくないことがわかります。

まとめ

月々の電気使用量は変わらなくても、燃料費調整額が増加すれば電気料金は増加してしまいます。節電等で電気の使用量を減少させることは可能ですが、燃料価格と連動している燃料費調整額は、電気を使用する側の努力は及ばない範囲です。

電気の使用量が多い企業などは、燃料費調整額が増えると電気料金の負担も大きくなります。燃料価格が高騰し続けている今、電気料金の値上がりに対する対策を何もしなければ、コスト増加分を自社商品やサービスの値上げでカバーしなければならず、その結果顧客への負担を増加させてしまいます。したがって、高い光熱費に対して自社の状況に合う対策を講じていくことが、安定した経営にもつながっていきます。

電力会社、料金プランの見直しだけではなく、燃料費の価格高騰に左右されないオンサイトPPAの導入もぜひ選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

参考

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